さとぅーの寝言

睡眠が大好きだけど大嫌いな駆け出しさんすうマンです。

さんすうのーと(5) ―Dynkinのπ-λ定理

前回:上極限・下極限


今回は,測度論でよく使われるめっちゃ便利な定理を紹介しようと思います.

測度論にある程度慣れている方は,次のような論法をよく目にすると思います:

  1.  \sigma [ \mathcal{A} ] \subset \mathcal{B} を示したい.
  2.  \mathcal{A} \subset \mathcal{B} を示す.
  3.  \mathcal{B} がσ加法族であることを示す.
  4. めでたく \sigma [ \mathcal{A} ] \subset \mathcal{B} が分かる.

特に,命題 P(A) が任意の A \in \sigma [ \mathcal{A} ] に対して成り立つことを示すために, \mathcal{B} := \{ B \in \sigma [ \mathcal{A} ] ~;~ P(B)が成り立つ \} とおいて  \sigma [ \mathcal{A} ] \subset \mathcal{B} を示すという論法をとることがよくあります.


しかしながら,上で定めた \mathcal{B} がσ加法族であることを示すのが難しい,またはできないことがしばしばあります.

そこで活躍するのがπ-λ定理です(Dynkin族定理とも呼ばれます).

簡単に言ってしまえば,「\mathcal{A}が多少の条件を満たすことを求める代わりに,\mathcal{B} がσ加法族よりも弱い条件を満たすことを確かめるだけで  \sigma [ \mathcal{A} ] \subset \mathcal{B} となることを保証してくれる」定理です.


というわけで,π-λ定理の紹介をしていこうと思うのですが,今回からHackMDというMarkdownエディタを利用してみようと思います.

はてなブログに直接数式を載せるの思ったより大変なので…

その点,HackMDはリアルタイムでプレビューが更新されるので,数式の編集とかが楽なんすよね~(ステマ)

このリンクからHackMDでまとめた記事を閲覧することができます.

もちろん編集はできないようになってますので,何か気になる点がございましたら直接僕に言っていただけると幸いです.